南関東直下地震とは

江戸(現在の東京)直下で発生したと推定される1855年(安政2年)安政江戸地震を伝える絵図。発生様式は断層型・プレート境界型・海洋プレート内など諸説あり確定していない。
江戸(現在の東京)直下で発生したと推定される1855年(安政2年)安政江戸地震を伝える絵図。発生様式は断層型・プレート境界型・海洋プレート内など諸説あり確定していない。

南関東直下地震(みなみかんとうちょっかじしん)は、関東地方の南部(神奈川県・東京都・千葉県・埼玉県東部・茨城県南部)で歴史的に繰り返し発生するマグニチュード7級の大地震を指す総称。

首都圏の中心地域であることから首都直下地震、東京に焦点を絞った場合東京直下地震東京大震災などともいう。

日本で想定される都市直下型地震の一つ。

東海地震や立川断層帯地震のように特定の固有地震を指すものではなく、南関東の直下を震源とする被害地震クラスの数種類の大地震をまとめて指す呼び方である。

このように総称を用いている理由として、南関東の地下構造が複雑なため過去の被害地震の発生様式が特定されていない点、また防災の観点から複数の直下地震をまとめて呼んだ方が分かりやすい点などが挙げられる。

厳密には、より規模・被害が大きい相模トラフで起こる海溝型地震(1703年や1923年の関東地震)を含まない。

後述の通り発生した場合の被害や影響が多大であることから、日本政府や関係自治体が調査報告を行っており、中央防災会議は2003年に「我が国の存亡に関わる喫緊の根幹的課題」としているほか、間接的被害は全世界に長期間及ぶと考えられている。

2011年の東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の地殻変動が関東地方にも及んだことで発生確率が高まったとする研究者が複数おり、2012年には新たに最大震度7を含む想定震度分布が発表され、報道などの社会的関心も高まっている。

引用:Wikipedia